2015年6月アーカイブ

"空気の壁"・・・竹内秀樹

原理は、じつに簡単で、出入口の上から下へ圧搾空気を流して層をつくり、それをドアに見立てて、部屋の内と外を分けている。

いわば、"空気の壁"をつくって、部屋の冷暖房を確保し、外のほこりをシャットアウトする。

そして、出入りするには、ドアを手で押したり引いたりする必要がない。

デパートなどでは、買い物客は両手にいっぱい荷物を抱えたままで自由に出入りできるという便利さがある。

このエア・ドアも、ドアというものの属性をあげていけぽ、簡単に思い浮かんでくるアイデアではないだろうか。

ドアといえぱ、木材や金属、ガラス、プラスチヅク、布などでできているのが主である。

それを「固体」という項目にまとめることができる。

「固体」を「液体」にしたらどうか、「気体」にできないかという発想は、自然に生まれてくるはずだ。

竹内秀樹

属性リスト法

それまでのPR誌も、形を変えてみてはどうかということで、フランスパンのように細長いものにした。

トイレ空間を「第三の空間」と呼ぶようにしたのもそのころからのことである。

社名からPRのしかたまで、INAXのCIは、まさに完壁なチェックリスト法がほどこされたのではあるまいか。

チェックリスト法同様、商品の改良・開発のヒントを得るために用いられているテクニックに「属性リスト法」と呼ばれるものがある。

改良しようとする品物の属性をあげ、その一つひとつについて、「変えることができないか」チェックしていく。

この考え方から生まれたものの典型と考えられるものに、「エア・ドア」がある。

自動ドアができるまえの話で、いまでは、べつに珍しくも感じないが、20数年まえ私がアメリカへ行って、はじめてそれを見たときにはたいへん驚かされた。

竹内秀樹

いま流行中の企業のCIにも、問題点のみつからないところへ問題を提起しようという意図がみられる。

とくにいま、解決を急がなけれぽならない問題は派生していないが、組織が持つ潜在的問題点を明らかにして組織の思い切った活性化を図ろうという意図だ。

たとえば、まえに紹介したINAXは、INAXの"X"に、未知数のXを感じさせられないかという意図をもたせた。

「社名を変えてみたら」に始まる、いくつもの「...を変えてみたら」

によって、イメージ・チェンジに成功した。

たとえば、普通はビルの一階にあるトイレの便器のショールームを、東京・六本木のアークヒルズのビルの最上階に持ってきた。

しかも、まるで西洋骨董品のようなみごとな便器のコレクションをそこで開陳してみせた。

竹内秀樹

システムフロッピーと文書フロッピーを一枚にしたものはできないかなど、素人が考えても、チェックリストにしたがってチェックしていけば、生産コストの問題はあるが、ワープロの仕様についての注文は、まだまだいろいろといくらでも出てくる。

平面にしたら、立体にしたら、固くしたら、柔らかくしたら、二倍にしたら、結合したら、分割したら、男用、女用、子ども用、老人用にしたら、動物にしたら、機械にしたら......と、自分なりのチェックポイソトをリストにしておいて、そのリストのとおりに一つひとつチェックしてみるのである。

こうすると、いままでの概念ではありえなかったおもしろい品物がいろいろと出てくる。

「白い黒板」などは現実に商品化されているし、「冷たい天ぷら」も、アイスクリームの天ぷらなどとして、料理屋のメニューに加えられ、珍しがられている。

竹内秀樹

このアーカイブについて

このページには、2015年6月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2008年2月です。

次のアーカイブは2015年7月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.2.10